かんたんで複雑な、ウェブサービスの作り方を紐解くブログ

請負契約 or 準委任契約 ウェブサービスを作るときにはどう契約すべきか?

Management
2021/09/09

ウェブサービスを外部のパートナーに発注する場合や、反対にウェブサービス構築を外部のサービスを受注する場合に重要となるのが、その契約方法です。 ウェブサービス・アプリケーションの作成を外部に委託、または外部から委託される場合には「請負契約」と「準委任契約」の大きく2つのうち、いずれかの契約が発注者⇔受注者間にて結ばれます。 では、これら2つがどのような契約か、また各契約をどのように使い分けるべきかを考えてみましょう。 ※大枠のみとなり、厳密な法律的見解を保証するものではないこと、予めご了承ください。

請負契約の特徴と利用シーン

まずは「請負契約」の特徴と利用シーンを見ていきましょう。 ■請負契約の特徴 ・受注者は「ウェブサービスなどの成果物の完成」義務を負う ・完成した成果物に対して、瑕疵担保責任を負う ・ウェブサービスが完成した時に報酬を受け取る ・逆に完成しなかった場合には、発注者側が損害賠償を求めることもできる 請負契約は「仕事の完成」に対して報酬を支払う契約形態になります。もちろん「仕事の完成」をどのように定義するかはありますが、多くの場合「ウェブサービスの開発が完了すること」が仕事の完成となります。 上記から「ウェブサービスの開発が完了すれば報酬が支払われる」一方で、定義されたものが完成しなければ、報酬の支払いとはならないこと、加えて成果物に瑕疵がある場合、受注者側には瑕疵担保責任が発生します。 そのため、請負契約を結ぶ場合「最終的な仕事の完成=成果物」が明確化されている必要があります。ウェブサービス開発プロジェクトによく使われる「ウォーターフォール開発」の場合では、「開発フェーズ」「テストフェーズ」などで請負契約が利用されます。

準委任契約の特徴と利用シーン

次に「準委任契約」の特徴と利用シーンを見ていきましょう。 ■準委任契約の特徴 ・受注者に、仕事の完成義務はない ・代わりに、業務を遂行していく義務を負う ・作成したウェブサービスに対する瑕疵担保責任を負わない ・成果物ではなく、業務が行われたこと自体に対して報酬が発生する 準委任契約は「業務の遂行」に対して報酬を支払う契約形態になります。そのため最終的な成果物に対する義務を受注者側は基本的には負わず、また瑕疵担保責任も負わない形となります。 そのため「最終的な成果物が不透明な場合」や「アジャイル開発のように継続的に変更を行っていく場合」などでは準委任契約となる場合が多いです。

請負契約・準委任契約のどちらにすべきか

請負契約・準委任契約のどちらにすべきかですが、これはプロジェクトの状況、また発注者・受注者間の信頼関係に依存します。 例えばウォーターフォールでのプロジェクト進行の場合、作るものが明確に決まっていない「要件定義」「設計」などのフェーズでは準委任契約、その後の開発フェーズでは作るべきものが確定しているため請負契約など、フェーズによって契約を分けることが多々あります。 また、発注者⇔受注者間での信頼関係も重要となります。準委任契約の場合「業務の遂行」自体への義務となり成果物に対して義務が発生しないため、信頼関係が無い場合には契約自体が難しくなる場合もあります。 そのため、やはりプロジェクトの状況、またお互いの信頼関係を踏まえて、契約の仕方を発注者⇔受注者間で取り決めていく必要があります。

最後に感想として

いかがだったでしょうか。 基本的には会社内部の法務担当の方と相談しながら定めていく契約。ただプロジェクトの最後まで契約は長く続いていきます。 だからこそ最初に発注者・受注者間でしっかりと話し合い、その上で契約を結ぶ必要があります。 読んでくださった方、ありがとうございます。