失敗を語れる柔軟さと、目的をシンプルに突き詰める起業家の意志って?

失敗を語れる柔軟さと、目的をシンプルに突き詰める起業家の意志って?

藤田さんがサイバーエージェントを立ち上げ、広告代理店事業からメディア事業へと進んでいく道のり。そんな中で、「人に任せる」経営方法から、「自分が現場で口を出す」形への方針転換。そんなリアルな起業家としての移り変わりが描かれています。

なにより面白かったのは、藤田さん自身がかなり赤裸々に自分の失敗を書いていること。例えば途中でアメーバを強引に黒字化して見せてしまったり。重要と考えてるメディア事業を人に任せてしまっていたり。

そんな失敗を自分自身が認めて、その場その場で考えを柔軟に変えられること。その一方で、株主にも社員にも、ひたすらページビューというシンプルな目標を目指すよう伝え続けること。そんな、柔軟さと徹底した意志をあわせ持つからこそ、強い会社を作り上げられたんだろうなと思いました。

ありがとうございました!

本のまとめ

▼読んだ本は?

■起業家
■藤田晋 (著)

▼サイバーエージェントが迎えた窮地とは?

■2001年5月、村上ファンドによりサイバーエージェントの株の10%が買い占められた
■そして、株の売却やM&Aにまきこまれていた
■突破口を見いだせない時、救いの手を差し伸べてくれたのが、楽天の三木谷社長
■楽天のオフィスを訪れたら、その場で10億円で株式の10%を買うことを決めてくれた
■その結果、今も藤田さんがサイバーエージェントの筆頭株主

▼収益逓増型ビジネスモデルって?

■一度損益分岐点を超えると、その後コストが増えず、売上のほとんどが利益になるビジネスモデル
■例えば、YahooやGoogleに代表される、自社の「メディア事業」のこと
■具体的には、巨大なページビューを持つメディアを作れれば、広告収入やユーザー課金で利益を生み出せる
■特にインターネットのメディア事業は一瞬で世界に広がり、印刷物や物流のコストもかからない
■だからメディアでは、収益化じゃなく、とにかくページビューの増加を目指すべき

▼メディア事業で大事なことは?

■人材と時間が一番大事
■長い時間をかけて、人が作り上げるものに投資すること
■ユーザーと向き合って、面白いことや心を掴むことをやること

▼サイバーエージェントが目指すところは?

■21世紀を代表する会社を創る
■長く働く人を推奨し、終身雇用を目指す
■新卒採用を大事にして、その人たちを時間をかけて育てる
■採用活動以上に、今いる社員が辞めないようにお金と時間を使う
■なぜなら会社が「社員を大事にするよ」と呼びかければ、社員も「会社を大事にしよう」と応えるから
■大型の買収はやらない
■なぜなら新しい人を一気に登用するサイバーエージェントの文化と、他社の文化が合わないから

▼CAJI制度とは?

■新規事業をやる時のルール
【1】1年半で黒字化しないと撤退
【2】赤字の下限を決めてはじめる

■でも、アメーバブログ事業のときだけ、CAJI制度を取り払った

▼アメーバブログへの藤田さんの関わり方は?

■最初は「総合プロデューサー」として、大方針だけ話していた
■でも、アメーバのヘビーユーザーである藤田さん自身が、Amebaを使いずらいと思った
■だから、任せていた幹部を更迭して、自分がAmebaの全責任を担うことにした
■その時、2年で収益化できなかったら、自分が会社を辞めることを幹部に伝えた
■アメーバブログで求めるものは「ページビュー」ただ一つ
■あらゆるサービスのレイアウトやUIまでに、藤田さん自身が口を出すようにした
■結果社内では「社長OKが出ないんだよ…」という言葉が、共通言語になっていった
■株主にも「売上は一切見ず、ただひたすら30億ページビュー」を目指していることだけを伝え続けた
■そして2009年9月、アメーバはついに損益分岐点を超えて黒字化した

▼藤田さんから見た堀江さんの存在とは?

■プロ野球球団買収の時「名乗りをあげるのはただ(無料)、これは発見だった」といってた
■買収により「ライブドア」の名前がメディアに上がれば、1円も使わず社名を全国に伝えられる
■結果プロ野球球団を買えても、買えなくても、知名度向上でライブドアは得をする
■フジテレビへの敵対的買収を仕掛けたときも「番組にライブドアのURLを貼りたかった」のが本音だと思う
■なぜなら、メディアの知名度を上げてページビューを獲得することを、何よりも望んでいたから
■そんな堀江さんに、嫉妬心を抱いたことが何度もあった
■でも、そんな堀江さんが逮捕された時、人とは違う生き方への、世間からの冷たい仕打ちを目の当たりにした気がした

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