モノを買った理由を説明できないのを、 行動経済学で読み解くと?

モノを買った理由を説明できないのを、 行動経済学で読み解くと?

人は経済的なメリットを正しく判断できず、比較したり、過去を思い出したりして、理由もなく判断してしまうことを前提にした「行動経済学」について、書かれた本でした。

思い返してみれば確かに、人というより僕自身が、ものを買ったりサービスを受けたりする時、全然合理的じゃないす。

旅行で複数の航空券を比較すると、気づいたら当初の予算より高い航空券を買っていたり。
現金で買うのはためらうくせに、クレジットカードで購入することは一瞬で判断できたり。

そして、人は何かを獲得するより、断然失うことに執着してしまう脆さもあぶり出されていたりします。

確かに、一つのモノゴトに集中して、それだけをやり続ければ、経済的には得をするはずなのに。
どっちかというと、一つでも可能性や機会を失わないことに、収束して結果なんにも獲得できてないことも多いですね。

わかっていても、自分の行動をいきなり変えるのは難しい。
だから、まずは自分なんて超不合理に判断するんだと、知っておくことからですね。

ありがとうございました!

本のまとめ

▼読んだ本は?

■予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
■ ダン アリエリー (著), Dan Ariely (原著), 熊谷 淳子 (翻訳)

▼行動経済学って何?

【1】これまでの経済学では「人はメリットを最大化できるよう、合理的な判断を常に行う」という前提に立ってた
【2】でも人は、周囲の状況や倫理観に基づいて「合理的じゃなく、誤った判断をよくする」ことがわかってきた
【3】だから「合理的じゃない、人の実際の判断に合わせて、経済を考えよう」というのが、行動経済学の考え方

▼「相対性」にもとづく人の判断って?

【1】雑誌「エコノミスト」の定期購読に3つの選択肢を用意
【2】「1:ウェブ版だけ:55ドル」「2:印刷版だけ:125ドル」「3:ウェブ+印刷版の両方:125ドル」
【3】結果として、大多数が「ウェブ版+印刷版」を選ぶ
【4】その後、雑誌「エコノミスト」の定期購読の選択肢を2つに減らす
【5】「1:ウェブ版だけ:55ドル」「2:ウェブ+印刷版の両方:125ドル」
【6】結果として「ウェブ版だけ」を選ぶ人が増えて、「ウェブ+印刷版の両方」を選ぶ人が減る
【7】人は自分の求めているものがなんなのか、実はあんまりわかっていない
【8】だから、他のものとの比較から、相対的にモノゴトの価値を判断することが分かる

▼「刷り込み」にもとづく人の判断って?

【1】2つのグループを用意し、初めに、不快さを感じる「金切り声」を聞かせる
【2】金切り声の後「もし、いくらかの現金が支払われたら、同じ金切り声をもう一度聞ける?」と被験者に仮定として伝える
【3】現金に関しては「グループ1:10円」「グループ2:90円」と、仮定とはいえ金額を変えて伝える
【4】次に、被験者に実際にもう一度聞いてもいい金額を、自由に提示してもらう
【5】その時、提示する金額が高すぎれば実験は終了、金額がちょうどであれば、実験を繰り返す
【6】結果「グループ2:90セント」で最初に仮定の話を伝えられた被験者は、グループ1よりずっと高い金額を、ずっと要求した
【7】人は、最初に知った内容を基準に、その後のモノゴトを判断することがわかる
【8】例えば、初めに買ったジュースが100円なら、その金額を基準に、ジュースの値段を判断する

▼「無料」にもとづく人の判断って?

【1】2つのお菓子を用意する
【2】「お菓子1:100円→50円→25円」と順々に値下げする
【3】「お菓子2:100円→50円→0円」と順々に値下げし、最後に無料にする
【4】割引したお菓子より、無料の「お菓子2」を欲しがる被験者が圧倒的に多かった
【5】「無料」と聞くと、割引の範囲を超えて、人はびっくりするほど魅力を感じることが分かる
【6】なぜなら無料だと「まずい選択をした」「何かを失うかもしれない」という恐れを持たなくていいから

▼「社会的な意味合い」にもとづく人の判断って?

【1】コンピュータの画面に表示された「円」をドラッグして移動する、簡単なゲームを用意
【2】「グループ1:500円」「グループ2:100円」「グループ3:無し」の形で、被験者グループを分けてゲームをしてもらう
【3】グループ3には金銭報酬が無い代わりに、この実験が社会的に意味があるものだと伝える
【4】結果「グループ1:159個」「グループ2:101個」「グループ3:168個」の円をドラッグした
【5】人は、報酬があるとその多寡で行動を変えるけど、無料だと、社会的な意味に基づいて動くことが分かる
【6】反対に「社会的な意味」が優先される状況でお金を申し出ると、人はやる気を失ってしまう

▼「期限」にもとづく判断って?

【1】大学の学生に、3つのレポート提出の宿題を渡す
【2】「グループ1:レポート提出期限を自分で決める」
【3】「グループ2:学期の最後までに、レポートを提出するよう教授に設定される」
【4】「グループ3:レポートごとに、厳しい提出期限を予め教授に設定される」
【5】提出期限を設定されたグループの成績が1番良く、次が自分で期限を決めたグループだった
【6】学期の最後までの期限だったグループが、一番成績が悪かった
【7】多くの人は、期限を他の人に設定してもらうと、その通り行動することが多いことが分かる
【8】そうできない場合は、自分で「終わらせる期限」を決めて、宣言すれば守れることが多い

▼「所有」にもとづく判断って?

【1】バスケットボールの観戦チケットを、抽選で渡す
【2】「抽選にあたった人」に、チケットをいくらだったら売るか聞く
【3】「抽選に外れた人」に、チケットをいくらだったら買うか聞く
【4】「抽選にあたった人」は「抽選に外れた人」の14倍近くの値段をチケットにつける
【5】人は一度自分で所有すると、所有する前よりずっと価値があると思いこむことが分かる
【6】なぜなら人は、これから手に入るものより、失うかもしれないものに注目してしまう傾向があるから

▼「可能性」にもとづく判断って?

【1】3つの扉が映るゲームを用意する
【2】それぞれの扉をくぐった先にある部屋でクリックするたびに、お金がもらえる設定
【3】ただそれぞれの部屋によって、1クリックごとにもらえるお金の数が違う
【4】また、部屋を移動するたびに、お金を少し消費する設定
【5】「グループ1:特定の部屋にずっといても、他の部屋が消えない」
【6】「グループ2:特定の部屋にずっといると、他の部屋が消えちゃう」
【7】他の部屋が消えちゃう「グループ2」では、ユーザーは部屋を行き来しすぎて、獲得できるお金が大幅に減った
【8】人は可能性や機会を失うことを、とっても恐れることが分かる
【9】結果、最終的に得られるメリットが目減りすることも、いとわなくなってしまう

▼「先入観」にもとづく判断って?

【1】2つのビールを用意して、被験者にどっちのビールが美味しいか聞く
【2】「ビール1:普通のビール」「ビール2:バルサミコ酢を加えたビール」
【3】「グループ1:バルサミコ酢を加えたことを知らされずに、2つのビールを飲む」
【4】「グループ2:バルサミコ酢を加えたことを知らされた上で、2つのビールを飲む」
【5】酢を加えたことを知らずに飲んだ被験者は「酢を加えたビール」を選ぶ割合が多かった
【6】でも、バルサミコ酢を加えたことを知らされた上で飲んだ被験者は「通常のビール」を選ぶ割合が多かった
【7】「酢を混ぜたビールなどまずいだろう」という先入観が、異なった味覚をもたらすことが分かる
【8】有名なプラセボ効果も、こういった先入観によって引き起こされる

▼「信用」にもとづく判断って?

【1】4人のプレーヤーが、それぞれ1,000円ずつ渡される
【2】自分が持つ1,000円から、好きな金額を「共同基金」に入れることができる
【3】最後に、基金に集まった総額を2倍して、それぞれのプレーヤーに4等分して返す
【4】全員が1,000円すべてを共同基金に入れていれば、全員が2,000円を得られる
【5】同じゲームを繰り返す
【6】するとどこかで、他のプレーヤーがみんな1,000円出して1人のプレーヤーだけ0円だと、2,500円返ってくる可能性があることに気づく
【7】結果、お金を出さない人が生まれ、お互いに不信感を抱いていく
【8】みんなが少額のお金しか出さなくなれば、結果誰も得をしなくなってしまうはずなのに
【9】お互いに信用を共有しあうことが、いかに大事かと同時に、いかに難しいかが分かる

▼「倫理観」にもとづく実験って?

【1】学生に、マークシート形式の問題に回答してもらう
【2】正答数に応じて学生にお金を渡すことを、予め伝えておく
【3】「グループ1:回答したマークシートを提出しつつ、正解した数だけを報告」
【4】「グループ2:回答したマークシートは各自で持ち帰ってもらって、正解した数だけを報告」
【5】「グループ3:グループ2と同じ条件だけど、問題を解く前に大学の倫理規定を読んで、サインしてもらう」
【6】ごまかしが可能なグループ2は正答数が増えたけれど、グループ1とグループ3は同じくらいの正答数だった
【7】人は「倫理観」を初めに意識すると、ずるやごまかしを、しにくくなることが分かる

▼「お金とお金以外」にもとづく実験って?

【1】学生に、マークシート形式の問題に回答してもらう
【2】回答したマークシートは各自持ち帰ってもらって、正解した数だけを報告
【3】「グループ1:正解した数に応じて、現金を渡す」
【4】「グループ2:正解した数に応じて、現金との引換券を渡す」
【5】引換券を渡される予定だった被験者が、圧倒的に多い正答数を申告した
【6】人は、現金が直接絡まない時、よりたくさんずるやごまかしをしやすいことが分かる
【7】引換券とはいえ、同じ額のお金を結果もらえるはずなのに

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