RPA自動化後に人がこれからやっていくべき仕事とは?

RPA自動化後に人がこれからやっていくべき仕事とは?

本のまとめ

▼読んだ本は?
RPAの威力 ~ロボットと共に生きる働き方改革~
by 安部 慶喜さん, 金弘 潤一郎さん
http://amzn.asia/d/igiwYA4
▼RPA(Robotic Process Automation)とは?
■人がパソコンを使って行っていた事務処理をソフトウェアロボットが代わりに行うこと
■産業用ロボットが工場用作業を自動化したように、RPAはホワイトカラー作業を自動化する
■人間が指示した内容をそのまま行うため別名「デジタルレイバー」と呼ばれる
■現段階ではRPAは「一定ルールのある提携業務」「大量のデータを扱う業務」等において使われる
■「従来の仕事を奪う」のではなく、RPAが単純作業を自動化しより人が創造的な業務に取り組めることを目指す

▼RPAを支える2つの技術とは?
【1】画面認識技術=「人の目」に相当
└入出力画面やアプリケーション画面を認識し、入力フィールドへの値入力、ボタンのプッシュ等を行う技術

【2】自動プログラム生成技術=「人の脳」に相当
└人間が実際に行う作業フローをRPAが認識し、プログラミング言語に置き換える技術
└業務フローをフローチャート化することでノンプラグラミングにて、ツールから作業の流れを登録し自動化することが可能

▼RPAが実際に行える業務領域は?
■販売処理
■経理処理
■商品登録
■在庫連携
■競合他社/商品情報の集計
■複数システムにまたがる情報の集計
■システム入力内容のチェック

▼RPAの導入目的は?
■業務正確性の担保
■競争力強化
■業務の見える化
■コンプライアンス防止
■業務負荷の削減/作業平準化
■余力創出

▼RPAとAIとの違いは?
■RPA
└人が定めたルール(処理フロー)通りに自動化して作業を行う
└短い場合1ヶ月程度で導入が可能

■AI
└大量のデータを学習/解析し、ルール(特徴値)を自ら発見/定義することで作業を自動化して行う
└予め大量のデータの用意や開発期間が長期間に渡る場合が多い

▼RPAが導入される背景は?
■「働き方改革」のキャッチコピーに代表されるように、長時間労働に対する社会意識の変化
■日本の労働生産性は先進7カ国において最下位、全体で見ても22位
■コンピュータにより自動化が進んだ「第三次産業革命」から、現在あらゆるものがインターネットに接続されるIoTにより「第四次産業革命」と呼ばれる、世界的に大きな変化の潮流が存在する時代のため

▼RPAを導入する企業とその導入期間は?
■企業規模=従業員1,000人以上が60%
■売上規模=500億円以上が69%
■導入部門=経理/財務/総務/人事のバックオフィスがメイン。一部営業/マーケティング等のフロントオフィスあり
■導入期間=4週間以内が47%

▼業務システムの歴史とは?
【1】レガシー情報システム
└3年程度で構築し、20~25年ほど利用するスクラッチで企業毎に開発を行うシステム

【2】ERP(統合基幹業務システム)
└1年半ほどで導入し、7年ほど利用する汎用パッケージ型のシステム

【3】クラウド型業務システム
└追加開発を除けば、早い段階で導入できクラウド上で動作する業務システム

【4】RPA
└アジャイル型で短期導入を行い、うまくいかない場合は試行錯誤を繰り返して改善を繰り返す業務システム

▼RPA導入に重要な組織形態とは?
■業務部門+システム部門の密な連携が必要
■「要件定義=業務部門」「開発=システム部門」といった厳密な区分けではなく、アジャイル型で進めていく必要がある
■特に「ロボットが人に変わって社内業務システムにログインする際のロボットへのID/パスワードの発行方法」「ロボットがエラーを起こした際の対応フロー」等のシステム運用手法やセキュリティ要件に関しては両部門がプロジェクト初期から連携して行っておく必要あり
■PDCAではなく、Do(まずは導入して試してみる)から始めるDCPAのフローで導入することが重要

▼RPAにおける導入タイプとは?
【1】個人パソコン導入型RPA
└メリット:個人のパソコンに直接インストールする形のため、すぐに導入が可能
└デメリット:各パソコンに個別にロボットが導入されるため、組織にて同じ内容を利用することが難しい

【2】サーバー導入型RPA
└メリット:一度導入すれば、組織内にて同一のロボットを利用可能
└デメリット:サーバー/ネットワークの構築が必要となる

▼RPAで作成するロボットのタイプは?
【1】チェックロボ
└売上時に発生する申請内容が適正かどうかをロボットがチェックし、最終的に人が承認するロボット

【2】データ集計ロボ
└基幹システムやプロジェクト管理システムから複数のデータを抽出し、これらのデータを一個のファイルとして集計/加工するロボット

【3】対話型ロボ
└派遣契約の更新予定データをロボットが抽出し、各拠点にメール送信して契約更新を人に確認させるロボット

【4】登録型ロボ
└伝票登録作業を行うロボット

【5】つなぎ型ロボ
└複数の会社の旧システムを統合した新システムに移行する際に、新システムへと完全移行する前の途中段階にて旧システム間のデータをつなぐロボット

▼RPA導入の具体的な事例は?
【1】大和ハウス工業
■建設業許可番号収集ロボット
└国交省がWEBサイト上で公開しているデータベースにインターネット経由でアクセスし、最新の建設許可番号や建設業種類を自動収集し、自社の業務システムに反映するロボット

■勤怠情報チェックロボット
└「D-SMART(勤怠管理システム)」と社員が申請した残業時間があっているかをチェックするロボット

【2】農林中央金庫
■有価証券の時価登録ロボット
└銘柄ごとの時価レポートに関して、WEBサイトからデータを収集しEXCELファイルを作成するロボット。その後の社内システムへの導入は人が行う

【3】帝人フロンティア
■連結決算情報取得ロボット
└M&Aを繰り返し成長してきたため、決算情報が複数のシステムにばらばらに存在しているが、それら複数システム内の決算情報をRPAが自動収集し、連結決算システム「DIVA」に格納できる形にデータを整形するロボット。該当データのDIVAへの流し込み作業そのものは人が行う

【4】テレビ朝日サービス
■社内データ収集ロボット
└POSレジから、チケットサービス、自動券売機からそれぞれ上がってくる販売データを自動収集し、「サマカシ」と呼ばれる社内データベースに一括登録するロボット

▼RPAにできないことは?
■フロー化できないような非定型型業務はできない
■都度判断を行うような業務はできない
■画像として表示される文字を読み込むことはできない
■業務フロー内の全てのタスクをRPAが代替することはできない
※フロー内の作業の部分部分を、人間とRPAが共同して業務に当たるようなイメージ

▼RPA浸透後、人に残される仕事は?
【1】人の心の動きを捉える仕事
└例えば提携先との交渉、複雑な商談、部下の育成など発する言葉だけではなく、その裏にある心の動きまでも読む必要のある仕事

【2】イノベーション/革新的なコンセプトを創造する仕事
└新規事業の立案や新たなオペレーションモデルの創出、発明や起業などの仕事

【3】ビジョニングとリーダーシップを発揮する仕事
└理論と感情を持ち込みながら、チームを率いて大きなリスクに対してリーダーシップを発揮して物事を前へ進める仕事

▼実際のRPAツールにはどんなものがある?
■RPAテクノロジーズ:BizRobo

Bizrobo!デジタルレイバープラットフォーム

思ったこと

最近一つのバズワードにもなっている、もともと人がEXCEL等のツールも使いつつ行っていた経理業務/データ収集/在庫管理などの事務業務に対して、ロボットを作成することでそれら事務業務の一部をロボットに代替して自動で行ってもらうことが可能となるRPA(Robotic Process Automation)に関してまとめられた本でした。

各種情報をデータベースに貯めるだけならかなり簡易にできるようになった今でも、それらデータを意味のある形に処理したり、複数のデータベースに点在する情報を統合して一つのデータとして表示するためには、いまだ大規模な開発や長い期間が必要になることも多々あります。

そうやってある種ちらばった情報をつないでいく役割をロボットに変わって自動的にやってもらえる未来の一旦を、RPAが担っていくんだろうなと思わせる本でした。

「ロボット」と聞くと、一見人の仕事を奪っていくようなイメージを持たれがちですが、工場で作業を行う機械もいってしまえば人の作業を代わりにやってくれるロボットであることには変わりなく、それらが机の上で行う事務作業にも移行してきたこと、そして工場でロボットと人が共存して働くように、事務作業でもロボットと人が協力しあい、より創造的で判断力の必要な仕事を人が担っていける未来につながるという意味では、とても価値のあるものなんだと思います。

とはいえこれからやっぱり、より「慣れた作業」ではなく「新しく創造」することを頭の片隅に常に置きながら仕事をしていかないと、自分の存在する価値が生み出せなくなってくんだろうな。そういう意味では楽しくもあり、頭使うからしんどくもあり、そしてより若く創造的な人がどんどん入ってくる恐怖もあり、今日からがんばんなきゃ

ありがとうございました!

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