人型分身ロボットが人の心をつなぐ世界とは?

人型分身ロボットが人の心をつなぐ世界とは?

本のまとめ

▼読んだ本は?
■「孤独」は消せる。
■吉藤 健太朗さん
http://amzn.asia/d/f6P0nMR
▼吉藤さんってどんな人?
■夜行性で、物忘れが激しく、常識知らずで、空気を読まないし無茶ばかりする人
■でも常識を打ち破り、空気を作り変えてしまう新しい発明をいつも子どものような笑顔で作ってしまう人
■小学校5年生の体調不良をきっかけに、中学2年までの3年半、ひきこもっていた人
■「わくわくできるかどうか」が一番の原動力な人
■「なければ、自分で作ればいい」がモットーな人
▼吉藤さんの会社が作るOriHimeって?
■人の分身となるロボット
■人が遠隔で操作しながら動かす
■6個のモーターに加え、カメラとマイクとスピーカーを内蔵
■遠くのスマートフォンやPCからもインターネットを介して操作できる
■人はOriHimeのカメラを通して、その視界をリアルタイムで見ることができる
■OriHimeの首を自由に動かして周りを見渡したり、手を上げたりすることもできる
■ひきこもっていた吉藤さん自身が本当にほしかったロボット
▼吉藤さんがOriHimeを作ったきっかけは?
【1】ビジネスコンテストで出会った外国人が「この研究をするためにこの世に生を受けた」と言っていた
【2】その話をきっかけに、それまでのめり込んでいた車椅子づくりを「これじゃない」と思ってしまった
【3】それから高齢者の人などにインタビューを重ねているときに、多くの人が「孤独」を感じていることを知った
【4】吉藤さん自身もひきこもっていたとき居場所がなく、自分を肯定できない状態は、孤独を感じ悪夢の経験だった
【5】「孤独」に苦しんでいるのは自分だけではない、高齢者や入院している子どもも同じだと知った
【6】「私は孤独を解消するために生まれてきた」と言えるようになろうと誓った
【7】中学の時に社会復帰できたのは人との出会いだったことから、人を本当に孤独から癒せるのも、また人だけだと思った
【8】結果、その当時大好きだった人工知能の研究をやめた
【9】だからこそ「人の孤独を癒せる人の分身ロボット」を研究開発することに決めた
【10】それは、ひきこもっていた時に孤独を感じた吉藤さん自身が、誰よりもほしかったものだったから
▼孤独ってなにか?
【1】物理的な意味で自分が1人になり、人が周りにいない状況は、まだ孤独ではない
【2】でも風邪をひいたときや、体調がすぐれない日が続くと大きなストレスから孤独を感じる
【3】周りに人がいなくて、さらに自分はひとりぼっちであると自分から思ってしまう状況が孤独といえる
▼人とのコミュニケーションが苦手だった吉藤さんはどうした?
【1】人の孤独を癒やすのは人だけと言っている自分が、人と雑談すらできないのは話しにならないと思った
【2】大学入学後、新入生歓迎飲み会へと参加するため、ひたすらサークルを回り続けた
【3】その後、「社交」という名前から社交ダンスサークルに入った。でもなんか違うと思ってやめた
【4】それでも中々うまくいかず、名刺に得意な折り紙の写真を貼って、人に話しかけてもらえる口実を作ってみた
【5】子どもから大人まで集まるキャンプ場でキャンプファイヤーを手伝い話を盛り上げる方法を学んだ
▼OriHimeが人型なのはなぜ?
■使う人に愛着やキャラクター性を感じてもらうため
■この、ものに対して生物のように愛着を感じることを「疑生命化現象」と呼んでいる
■人から「これ」ではなく、「こいつ」と呼んでもらえる存在にすることが必要
■「より人のようなロボット」を作るため、吉藤さん自身はパントマイムを通して人の動き方を学んだ
▼OriHimeはどうやって作られていった?
【1】吉藤さんが大学3年生の頃たった一人ではじめた「オリィ研究室」で作りはじめた
【2】コンセプトは病気などで移動できない人が、本当にそこにいるように感じられる「心の車椅子」となる存在
【3】結果として、その人のもう一つの身体になるような「分身ロボット」を作ることに決めた
【4】すべて手探りで始めて、スケッチブックに完成イメージを書き、必要な部品を集めて自分で作っていった
【5】OriHimeを作ったら、とにかくいろんなユーザーに使ってもらった
【6】試作品は双方向音声に加えて、24の関節から立ち上がったり歩いたり様々なポーズができた
【7】でも、大きすぎたりそもそも動かすのが難しかったりと、全く実用的とは言えないものになってしまった
【8】結果、関節が2つで小動物っぽく見える「OriHime mini」を作った
【9】友達に協力してもらい「普通の電話より一緒にいる気がするかどうか?」といった実験を繰り返していった
【10】さらに脊髄損傷の方や、ALSの患者さんにも使ってもらい、今の人型に近い形に近づけていった
【11】ずっと徹底的な現場主義を貫き、ユーザーがいる場にいって、その声を聴くだけではなく、そのユーザーの反応をつぶさに観察し改良を続けている
▼分身ロボットはなんで人が生きる助けになれる?
■生きるとは、人の役に立つこと
■自分では何もできず、大切な人の力を借り続けることはつらい
■「ありがとう」と言ったら、その次は誰かの役に立って「ありがとう」を言ってもらうことが大事
■そうしてありがとうが循環すると、人の心を健康にしていく
■そのためには「その人が、そこにいられる」状態で、社会に参加できることが大事
■分身ロボットは「本人がそこに行っている」と感じ、「周りの人にはその人がそこに来ている」と感じられるものとして、人の生きる助けになれるから

思ったこと

病気の影響で物理的に外に出られない人や、精神的な理由で学校や会社に行けない人に対して、「分身ロボット」と呼ばれる人型のロボットを通して、まるでその人がその場に存在するような状態を作り、人がひとりぼっちで感じる孤独を癒そうという、ほんとに壮大な取り組みをしている吉藤さんの本でした。

分身ロボットを作って人の孤独を癒そうと吉藤さん自身が思った原体験として、吉藤さん自身が小学校のころにひきこもり、そして天井を見つめ続けて孤独の悪循環に陥った日々があることを語ってくれています。そんな追い込まれた毎日の結果として、一生やり続ける研究に孤独の解決を掲げていると思うと、なんだか胸に迫るものがあります。

そして、吉藤さん自身が途中までは今の流行りにもなっている人工知能の研究を続けていたにも関わらず、「人とAI」から一気に方向転換をして「人と人」とをつなぐことに全力を注ぐことは、世の中の流れなど関係なく、本人が信じていることに突き進んでいるんだろうなと感じました。

人と違うことをすることで否定されることもたくさんあったにも関わらず、やっぱり最後は自分自身がわくわくできることを突き詰め続けた結果が、きっとご本人の今なんだろうな。

しかし、折り紙が好きだったことも、学校に行かなかったことも同じなのに、今、吉藤さんとぼくとのこの膨大な差は一体なんなんやろう。はるか先に進まれている先輩の本を読みつつ、明日から、自分も仕事頑張んなきゃなと思うそんな月曜日の深夜。。

ありがとうございました!

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