組織を生命として捉え、みんなの知恵と知識を融合するティール組織とは?

組織を生命として捉え、みんなの知恵と知識を融合するティール組織とは?

いわゆる「独裁」のような形で、一つの場所に権力が集中していた過去の組織。そこから、組織内部に権限が徐々に引き渡されていき、さらには組織内部だけじゃなく、組織の周囲の人たちにも利益をもたらす形に、組織が変化してきたこと。

そして、これからのティール(進化形)組織では、「権限の移譲」「内部から外部への広がり」を超えていくこと。それは、個人個人が、自分のことを深く理解し、他者のことを深く知り、その上で組織を一つの生命体として、誰一人がかけてはいけない存在として、責任をもって役割を果たしていくこと。そして、それらがお互いに関連して、つながりあいながら成長していくこと。

一見聞くと理想論のようにも聞こえるけれど、ティール組織という概念の背景には、「インターネットによりリアルタイムで大量の情報を、相互にやり取りできるようになったこと」が関係しているように感じました。

過去の、例えば手紙や本での情報伝達スピードの場合、その情報伝達には、ある程度の時間がかかります。そのため、「より優秀な人間、もしくはチーム」に権限を集中させ、そこが脳みそのような役割を果たすことで、スピードを維持しつつある程度の結果を出すのが、最も効率的だったかもしれません。

けれど、これだけの速度で情報がやり取りできるようになれば、「小さな頭脳を結びつけて結論を出す速度」「間違っている場合に、その結論を修正する速度」の2つが、瞬時にできる世界になっています。そんな中であれば、信頼しあうたくさんの一人ひとりが知識をと知恵を集約し、組織の中でひとつの生命体のように動き、修正を繰り返すことが、最も強いアウトプットにつながるようになっているのかもしれません。

ありがとうございました!

■組織の業務プロセス
└戦略、マーケティング、営業、オペレーション、予算策定などの組織の業務プロセスの違い

■人事のプロセス
└採用、教育、評価、報酬といった人事のプロセスの違い

■日常の習慣
└会議、情報の伝達、オフィススペースなど日常の職場での習慣の違い

▼過去の4つの組織タイプは?

【1】衝動型(レッド)組織
└強力な上下関係がある組織
└ギャングやマフィアなどに、いまもみられる組織タイプ
└自分の周囲を家族で固め、利益を分け与えることで、相手に忠誠を誓わせる
└「おれはこれがほしい。だから奪う」という、衝動的な行動パターンが多くなる

【2】順応型(アンバー)組織
└自分たちの組織を最優先な存在として考える組織
└物事は常にその集団の中で「正しい」か「正しくないか」に分類される
└正式な役職、固定的な階層、組織図が存在する
└教会や、工場などに見られる組織タイプ

【3】達成型(オレンジ)組織
└「達成したい」「成功したい」という意識に基づいて動く
└現代のグローバル企業に見られる組織タイプ
└ピラミッド構造はありつつも、プロジェクトやグループ単位でチームを形成する
└複数の部門や職種にまたがる、専門的な組織が形成される
└KPIなどの業績目標が定められ、目標達成が重視される
└目標が達成されれば、給与やボーナス、表彰など対価がもらえる

【4】多元型(グリーン)組織
└達成型組織に似ているが、意思決定を現場の社員に任せる
└部下に耳を傾け、権限を移譲し、動機づけるリーダーがいる
└会社の文化を大事にし、コアバリューを育てて守る
└非営利組織に多いが、一般組織にも増えている組織タイプ
└社員や株主など、すべてのステークホルダーに利益をもたらすことを目指す
└個人ではなく、チーム単位での達成を大事にする

▼これからの進化型(ティール)組織とは?

■他人からの評価や成功、金銭など外面ではなく、内面的な「誠実さ」「自分らしさ」を大事にする組織タイプ
■中央からの指揮命令はなく、進化するために、それぞれが最適な問題解決方法を探してく組織タイプ
■自分の組織全体を、ひとつの「生命体」や「生物」として捉える

▼ティール組織の3つのポイントは?

【1】自主経営(セルフマネジメント)を徹底する
└お互いに信頼できる存在であること
└すべての情報をあらゆる人に開放する
└一人ひとりが、組織に対して責任をもつ
└問題を感じたときには、それぞれが行動する義務がある
└お互いにアドバイスを行ない、説明責任を果たす

【2】全体性(ホールネス)を大事にする
└だれもが、本質的に等しく価値のある存在であることを理解する
└互いのスキル、背景、興味の違いを認め合う
└だれもが自分らしく振るまえる、安全な環境を作り出せる努力をする

【3】存在目的を明確化する
└組織には、魂と目的があることを理解する
└組織が、今後どこにいきたいのかに、耳を傾ける
└自分の大事なものが、組織にどう関連するかを考える
└利益を優先するんじゃなく、存在目的を達成した結果として、利益がついてくる

▼自主経営をうまく続ける方法は?

■1チームの人数は12人以内に
■業務をチームメンバーで、幅広く分担し、誰かに仕事が集中しないようにする
■チームメンバー間、コーチも含めて頻繁にミーティングを行う
■チームメンバーは、毎年相互評価を行う
■チームメンバーそれぞれが、毎年、取り組みたいテーマと実行計画をたてる

▼ティール組織での物事の決定プロセスは?

【1】問題と解決策を含む形で、提案者が提案を行う
【2】参加者が自由に質問して、問題点を整理する
【3】参加者だれもが、提案に対して自分の意見を伝える
【4】意見を聞いて、提案者が提案内容を修正する
【5】参加者から、反対意見があれば伝える
【6】ファシリテーターにより、反対意見が少なくなるように、修正案を作る
【7】反対意見がなくなるまで、修正を繰り返す

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